2008-11-01から1ヶ月間の記事一覧

指数関数的に増加するための7^10の方法

なんかこういうエントリ名のフォーマットがあるらしいのでつい。前々回のサンクト・ペテルブルグ*1のパラドクス*2は大数の法則で納得しているわけだが、このどっちのネタもベルヌーイ家の人々による仕事だと気付いた。でもペテルブルグは大数の法則だけじゃ…

骨折して19時間待たされたけど診てもらえず、請求書だけ来た件

医療に関するニュースが増えた今日この頃、海外での事件を適当にググってみた。翻訳および要約は私による。個別の事件について分析はできないし、していない。だけど、どうやら日本のように搬送先が決まらないというケースは、あまりないようだ。 つい先月の…

サンクト・ペテルブルグのダーツ板

前のエントリの訃報で、この数学者の名が野口悠紀雄の「金融工学、こんなにおもしろい」で紹介されていたのを思い出し、途中で放置していたので開いてみた。すると「サンクトペテルブルグのパラドクス」が出てきて、このパラドクスをもって「人は期待値では…

抽象しきれないもの

「ウォール街で最も有名な日本人」伊藤清さん死去との訃報。ガウス賞の、初代にしてまだ一人しかいない受賞者。その訃報の記事に寄せられた、高橋陽一郎教授の話がよかった。 日本発の数学が欧米にも広がり、経済に応用されるまで発展したのはあまり例のない…

※ただしイケメンの天才に限る

ちょうど今週、とあるメゾソプラノ歌手の伴奏をして日本をツアーしているみたいだが、ダヴィド・フレイ David Frayという若いフランス人ピアニストの番組をArteチャンネルで観た。ドイツの管弦楽団を相手に、フランスなまりの英語で指示を飛ばしながらバッハ…

神の子としての小室哲哉

TMネットワークやユニコーンのグラビアがでかでかと出ていた、あのころの女の子向けの音楽雑誌って、今はもうないのだろうか。その世代の私に言わせてもらえば、小室哲哉といえばごく普通の天才作曲家である。初期では中山美穂の「50/50」が印象深いが、安室…

安全性という基準

マイケル・クライトンが亡くなった。小説は一つも読んだことがなくて、自伝的おもしろエッセイの「インナー・トラヴェルズ」だけだ。2メートルの長身でハンサムで、ハーバード医学部を出て小説を書いたら大ヒットという困った人物。この本の中にも、外でいき…

ジャイアント・ステップ

今日はもう、投票日らしい。バラク・オバマ候補が黒人だということが争点になっていること自体、誰にとっても不幸なことだ。黒人・白人(アラブ・インド系を含む)・アジア人にはそれぞれ得意分野があって、全部の領域で同じにはできない。理学系、工学系、…

シメのラーメンの科学

独身のときいた赴任先で、行きつけの場末のスナックで朝まで飲んでいたら、いつも最後に味噌汁を出してくれた。その地方では珍しいサービスではなかったらしいが、これが非常にうまかったのをよく憶えている。だから痛飲した後というのは、おおかた低ナトリ…

分娩数を知らないということ

ブログを始めてから、他人のブログをよく読むようになったため、自分のブログを書く時間がない。昔、手でチマチマとHTMLを書いて日記を公開していたときは、他に書いている人が少なくて、読むものはあまりなかった。ここ何日か、本と奇妙な煙にお世話になり…