2008-01-01から1年間の記事一覧

指数関数的に増加するための7^10の方法

なんかこういうエントリ名のフォーマットがあるらしいのでつい。前々回のサンクト・ペテルブルグ*1のパラドクス*2は大数の法則で納得しているわけだが、このどっちのネタもベルヌーイ家の人々による仕事だと気付いた。でもペテルブルグは大数の法則だけじゃ…

骨折して19時間待たされたけど診てもらえず、請求書だけ来た件

医療に関するニュースが増えた今日この頃、海外での事件を適当にググってみた。翻訳および要約は私による。個別の事件について分析はできないし、していない。だけど、どうやら日本のように搬送先が決まらないというケースは、あまりないようだ。 つい先月の…

サンクト・ペテルブルグのダーツ板

前のエントリの訃報で、この数学者の名が野口悠紀雄の「金融工学、こんなにおもしろい」で紹介されていたのを思い出し、途中で放置していたので開いてみた。すると「サンクトペテルブルグのパラドクス」が出てきて、このパラドクスをもって「人は期待値では…

抽象しきれないもの

「ウォール街で最も有名な日本人」伊藤清さん死去との訃報。ガウス賞の、初代にしてまだ一人しかいない受賞者。その訃報の記事に寄せられた、高橋陽一郎教授の話がよかった。 日本発の数学が欧米にも広がり、経済に応用されるまで発展したのはあまり例のない…

※ただしイケメンの天才に限る

ちょうど今週、とあるメゾソプラノ歌手の伴奏をして日本をツアーしているみたいだが、ダヴィド・フレイ David Frayという若いフランス人ピアニストの番組をArteチャンネルで観た。ドイツの管弦楽団を相手に、フランスなまりの英語で指示を飛ばしながらバッハ…

神の子としての小室哲哉

TMネットワークやユニコーンのグラビアがでかでかと出ていた、あのころの女の子向けの音楽雑誌って、今はもうないのだろうか。その世代の私に言わせてもらえば、小室哲哉といえばごく普通の天才作曲家である。初期では中山美穂の「50/50」が印象深いが、安室…

安全性という基準

マイケル・クライトンが亡くなった。小説は一つも読んだことがなくて、自伝的おもしろエッセイの「インナー・トラヴェルズ」だけだ。2メートルの長身でハンサムで、ハーバード医学部を出て小説を書いたら大ヒットという困った人物。この本の中にも、外でいき…

ジャイアント・ステップ

今日はもう、投票日らしい。バラク・オバマ候補が黒人だということが争点になっていること自体、誰にとっても不幸なことだ。黒人・白人(アラブ・インド系を含む)・アジア人にはそれぞれ得意分野があって、全部の領域で同じにはできない。理学系、工学系、…

シメのラーメンの科学

独身のときいた赴任先で、行きつけの場末のスナックで朝まで飲んでいたら、いつも最後に味噌汁を出してくれた。その地方では珍しいサービスではなかったらしいが、これが非常にうまかったのをよく憶えている。だから痛飲した後というのは、おおかた低ナトリ…

分娩数を知らないということ

ブログを始めてから、他人のブログをよく読むようになったため、自分のブログを書く時間がない。昔、手でチマチマとHTMLを書いて日記を公開していたときは、他に書いている人が少なくて、読むものはあまりなかった。ここ何日か、本と奇妙な煙にお世話になり…

温暖化と医師の判断

地球温暖化のせいで北極の氷、13年以降に消失もというニュースが先日あった。海面の上昇の話と一緒にされているために、いかにも氷が溶けて水面が上がるみたいな話になっているのが気に入らない。この記者は、コップの氷が溶けても水面は上がらない、とい…

やはり遺伝子組み換え型ネズミ講?

昨日のエントリで、金融危機で儲けた奴がいるに違いないという話を書いたけど、この記事にあるように普通の金融コンサルタントとか経営者が、それに当たるのだろうか。これによると経営者は大泥棒、コンサルは中泥棒である。

マルチとバブルとトウモロコシと女

昔、知り合いの女のアパートに、アムウェイの洗剤が何種類か置いてあるのを見つけた。アムウェイが「商品つきのネズミ講」だという知識はあったので、そう彼女に言ってみたところ、その洗剤はいいものだから先輩に売ってもらったのだという。とりあえず彼女…

それなんて観測選択効果?

三浦俊彦著「心理パラドクス」に、墜落ネコの死亡率という実話ネタがある。 ネコは、ビルの高層階から落ちても死なないことがある。アメリカで誰かが統計を取ったら、なんと高いところから落ちたネコほど、生存率が高いという結果が出た。「ネコにはそういう…

術中覚醒:リアル金縛り

麻酔中なのに意識があって、外科医たちの会話が聞こえたりする、という現象について調べてみた。それがどんなに恐ろしい状況かは、麻酔科医によるこのページを見るとよい。手術の途中でパッチリ目を開けたりする場合も術中覚醒というが、私が興味を持ったの…

過去の人口から終末を予測する

レスリーの喩え話から入ろう。大きな箱の中に、あなたの名前を書いたくじが一枚だけ入れられたとしよう。全部で何枚のくじが入っているかはわからない。さてあなたはくじを一枚ずつ引いてゆく。すると、三回目にあなたの名を書いたくじが出た。さて、箱の中…

科学的に根拠はありません

血液型のエントリなど書いたせいか、「ニセ科学」から的な扱いでリンクされていることに昨日、気付いた。あとトラックバックというものを、どう扱ったらいいのかよくわからない。おりしも、2ちゃんねるのニュース速報+で、フグ毒事故のスレを読んだ。 【長…

全身麻酔中の記憶

ふと、こんな論文のタイトルにひっかかって、麻酔下手術中に意識があるという現象について調べてみた。といってもen.wikipediaを引いただけだが。手術中に意識があるとは、どんな状況か。 まず、筋弛緩薬を使っているから全く動けず、ものも言えない。それに…

Watching the Wheelsとセロリ

動画を貼ってみるテスト。 こんな映像初めて観た。この歌、Watching the Wheelsは、幼き日のショーン・レノンが好きだと言っていた曲だ。 このコンビは俺の嫁。

説明の難しさについて

最近いろんなブログを読むようになって、コメント欄の熱い議論を見るにつけ、とかく説明って難しいということを痛感する。何しろ我々はとにかく今すぐに、わからせたいのだ。あーイライラする。人間だもの。以前に、どこかの掲示板か「知恵袋」みたいな質問…

緒形拳死去

緒形拳の訃報に接して驚き、ブログ書いてる場合じゃなかったのだが、改めてWikipediaをつらつら眺めてみるに、意外と「ポケベルが鳴らなくて」なんかが印象に残っているのであった。裕木奈江演じる少女を好きになる、まじめで罪深い中年男。これが、スケベな…

益川教授「べ、別に嬉しくないんだからね!」

…のツンデレ発言は、どんな言い方だったのか気になる。この先生は別の記事でも、まさに基礎物理学者のイメージ通り、期待を裏切らないキャラを紹介されている。数学のできる人って、英語がダメな時は徹底的にダメなので、それで東大・京大に入れなかったりす…

二つの封筒のパラドクス

始めて2週間になるはてなダイアリーを逍遙していたら、二つの封筒のパラドクス、あるいは交換のパラドクスについてのエントリがいくつか存在した。以前にググったときにもこれらのページを見た記憶がある。正直、いまだによくわからないのだが、今回もまた疑…

血液型信者の告白

血液型と性格の問題というのは、ネット上を見てみると、必要以上にこじれている感じがする。血液型と性格に関連があると思っている人を、以下、信者と呼ぶ。今までに私が会った人の中では、たちの悪い信者はいなくて、むしろ反対論者(アンチと呼ぶ)のほう…

無限の猿定理<現実

似たような話はいろいろあるけど、無限の猿定理というのは初耳だった。無限の時間があれば、ランダムにタイプライターを打ってもシェークスピアの作品がたまたまできあがるという話。普通は無限の時間、と言われてもピンと来ないから、むしろ「猿が無茶苦茶…

百万回生きたねこ、とその妻

「百万回生きたねこ」の素晴らしい分析を見つけて大変満足である。この物語の、説明できないんだけどなんだか圧倒的に腑に落ちる感じは、とてつもない。昔ネット上にあった、ギコとしぃのAAになっているものを探したけど見つからず残念。リンク切れ禁止法案…

東大foolocracy

自民党を襲った失言魔・中山成彬に関連して思い出したけどドラえもんに「ニクメナイン」という薬の話がある。世の中には憎めない人というのがいて、同じことをやっても周囲の反応は違ってくる、ということを全ての子供に教えた藤本弘の偉大さよ。たとえば毒…

教育・学歴・人材不足

問題発言を連発して五日で辞任した中山国交相ですら、全く存在意義がなかったとは断定できないのが、歴史の興趣というものである(脳が傷んでいるのは確かにせよ)。なにしろ日教組というのは、その考えが多数派ではないということ自体にアイデンティティが…

すごく…無責任です

はてなダイアリーを始めてはみたけど、個別のブックマークを簡単にリンクできないようで、ショボイこと山のごとし。ダイアリーとブックマークの間にリンクすら張られてないため、まるで別会社のサービスのようだ。全てにおいてサーバの応答も悪いし、Webサー…

福田にまつわるエトセトラ

福田コパンダが首相になったとき、アンケートによる国民の人気は麻生が上だった。それから一年、やっぱり人気がないことが原因で福田コパンダが辞めて、今度は麻生が首相になった。それほど、予想外ではない。では一年前、自民党やマスコミは、国民の気持ち…